遺伝性ミオパチー

先天性ミオパチー

4. 先天性ファイバータイプ不均等

Congenital fiber type disporportion(CFTD)も筋病理所見からつけられた病名で、type 1 線維の選択的萎縮としばしば type 1 線維優位をともなう病理像を主所見とするミオパチーである。ただし、これらの所見は先天性ミオパチーにひろく見る変化であることから、筋変性像などほかの病理所見が比較的目立たないことも診断的には重要である。この病理像を呈する遺伝子異常にはACTA1(α-skeletal actin) と TPM3(α-tropomyosin) および強直性脊椎症を伴う SEPN1(serenoprotein ) 、さらにRYR1(ryanodin receptor 1) が知られている。

臨床的には非進行性の近位筋を主とする筋力低下を呈し、側弯や強直性脊椎症、関節拘縮などの骨格異常を伴いやすい、血清CKは正常などが共通の症候である。しかし、一部に呼吸障害、精神発達遅延などの重篤な症例も報告されている。

▲ page_top