⑩ 薄切

小型ブロックの場合

ブロックが台木についている場合。

組織を染色し顕微鏡で観察するために組織を薄く切りスライドグラスに貼付ける

セット全体写真

薄切のセット
ミクロトーム、ミクロトームナイフ(荒削り用、本削り用)、パラフィンブロック、大筆、小筆、シャーレ、蒸留水、酢酸、スライドガラス、濾紙、ローラー、湯浴式パラフィン伸展機、パラフィン伸展機

各セット写真

  • シャーレに蒸留水を満たし、薄切した切片を浮かす。
  • 蒸留水には容量の約1%の酢酸を加える。
  • 湯浴式パラフィン伸展機。
  • 40℃に設定。
  • パラフィン伸展機。
  • 50℃に設定。
  • ミクロトームナイフ(替刃ホルダーに替刃を装着したもの)。
  • 私達は荒削り用と本削り用を使い分けている。
  • 替刃はフェザーのA35を使用している。

方法

  • 本削り用ミクロトームナイフに新しい替刃を装着する。
  • この際に本削り用ミクロトームナイフから取り外した使用済み替刃を、荒削り用ミクロトームナイフに装着する。
  • ミクロトームに荒削り用ミクロトームナイフを装着し、パラフィンブロックをミクロトームに装着する。
  • パラフィンブロックに映る替刃の影が一定の太さに見えるように、パラフィンブロックの装着角度を調整する。
  • 切面がでるまでトリミングする。
  • できるだけ組織を減らさずに、組織面を完全に露出させるようにする。
  • トリミングでは、切片の厚さは厚切りで構わない。
  • パラフィンブロック装着角度の前後左右軸を微調整しながらトリミングを行うことで、薄切面を完全に露出させる。
  • パラフィンの削りかすは大筆で払い掃除機で吸い取ることで、ミクロトーム周囲を常に清潔に保つ。
  • ミクロトームに本削り用ミクロトームナイフを装着する。
  • その際、荒削り用と同じ位置に装着する。
  • ミクロトームナイフ装着後、切片の厚さを調整する。
  • 薄切する際に息を吐きかけることで組織に湿度を与えると薄切がスムーズにできる。
  • 薄切用自動加湿器を用いるとより良い。
  • 薄切した切片を蒸留水に浮かす。
  • 小筆を使いスライドガラスに切片をのせる。
  • 湯浴式パラフィン伸展機にはった40℃の蒸留水に、スライドガラスを静かに沈めることで切片を浮かせる。
  • 切片が伸展したら小筆を使いスライドガラスに切片をのせる。
  • 2枚重ねの濾紙の上にスライドガラスをのせる。
  • スライドガラスの上に濡らした2枚重ねの濾紙をのせて手で押さえる。
  • ローラーを2、3回転がす。
  • スライドガラスをパラフィン伸展機の上で乾かす。
  • 水分が完全に乾くまで置いておく。
  • 薄切終了後、パラフィンブロックをミクロトームから取り外す。
  • 溶けたパラフィンでパラフィンブロックの切面をカバーする。

薄切の際に気をつけること

切片裏面の泡

切片を蒸留水に浮かした時、裏面に気泡が入ることがある。その場合、まず気泡がある部分の手前までスライドガラスに切片をのせる。
そして切片を水面からすくいあげ、気泡がある部分を水面から出し空気にさらすことで気泡を出すことができる。
静かに水面に切片を浮かす。乱暴に水面に戻すと再び気泡が入るので気をつける。

切片上面の水滴

切片上に水滴がつくことがある。そのまま放置しておくと、その部分が膨潤するので、水滴がついたら速やかにキムワイプなどで吸い取る。