⑫ 染色

ホームズ(Holmes)染色

大塚長康(1960). 京都府立医科大学誌, 68, 1125. 参照

Holmes(1943)は、すべて無機の安定した試薬を使用して神経突起を鍍銀するホームズ法を開発した。一方、神経突起の鍍銀法として広範に用いられてきたボディアン法は、使用するプロテイン銀の品質によって、著しく染色結果が左右されるという欠点を持つ。ホームズ法はこの欠点を補う点で、ボディアン法の代替法として利用できる。

染色手順

1脱パラフィンキシレン3槽、各10分
2脱キシレン100%エタノール3槽、各5分
3浸水95%、70%エタノール各5分
4流水洗水道水 
5水洗蒸留水 
6鍍銀20%硝酸銀水溶液3〜5時間、37℃
7水洗蒸留水 
8鍍銀鍍銀液16〜20時間、37℃
9還元還元液10分(水洗することなく還元)
10流水洗水道水 
11水洗蒸留水 
12鍍金0.2%塩化金水溶液3分
13流水洗  
14現像2%シュウ酸水溶液5分
15流水洗水道水 
16定着定着液5分
17流水洗水道水10分以上
18脱水70%、95%エタノール各5分
19脱水100%エタノール3槽、各5分
20透徹キシレン3槽、各10分
21封入  

鍍銀液

ホウ酸・ホウ砂緩衝液(pH8.2)20ml
0.5%硝酸銀水溶液1ml
10%ピリジン水溶液1ml
蒸留水100ml

ホウ酸・ホウ砂緩衝液の調整

pH0.2Mホウ酸(ml)0.05Mホウ砂(ml)
7.8164
8.0146
8.2137
8.4119
8.7812
9.0416

還元液

ヒドロキノン1g
無水亜硫酸ナトリウム5g
蒸留水100ml

染色のポイント