病理解剖症例の脳は、脳全体をそのまま固定液に入れて固定する(浸漬固定)。浸漬固定は固定液が脳の中心部までに浸透するのに時間がかかるため、固定される前に脳深部が自己融解することがある。したがって、脳深部まで固定液をなるべく早く浸透させて自己融解を防ぐことが重要である。今回は、脳組織全面が固定液とよく触れ合い脳深部まで均一に固定する手技を紹介する。
固定の状態が不足していても過剰であっても染色性に影響がある。固定不良の場合、染色標本から検出される構造物は、生前の状態のみならず死後変化を反映すると考えられる。
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