小脳の各種神経細胞の突起の病変には、形態および呼称が特殊なものがあり、小脳病変形成のメカニズムの違いによってある種のパターンがある(初学者には少し難解か?)。プルキンエ細胞は小脳外からの入力を受け、軸索が歯状核に投射し、小脳外へ出力する。樹状突起における病変にヒトデ小体、カクタス(さぼてんの棘)がある。軸索の近位部(顆粒細胞内)の腫大(スフェロイド)をトルペド(魚雷)という。軸索が投射する歯状核では軸索終末で発芽現象を認めることがある(グルモース変性と呼称)。
一方、プルキンエ細胞の周囲を取り巻く籠細胞(分子層)の軸索だけがボディアン染色で染まり、プルキンエ細胞が消失している場合、エンプティーバスケットと称する(プルキンエ細胞脱落の判断が微妙な場合に参考になる)。