HOME > ベーシックコンテンツ:脳の細胞病理

3)ルーペ像を観察して何がわかるか?

HE染色、ボディアン染色のルーペ像を観察することはない。組織が破壊されて欠損していると薄く染まるだけであり、検鏡しないと病変の性状はわからない。一方、KB染色(LFB染色)では様々な髄鞘破壊性病変(脱髄、変性、形成不全、その他多数)が白っぽく見える(LFB色素で髄鞘が染色されない)。ホルツアー染色は、瘢痕現象であるグリオーシス(後述)を紫色に染めるので、比較的古い病変の場所を見つけることができる。ただし、結節性硬化症の皮質結節では、形成異常の病理表現型としてグリオーシスを形成する(変性ではない)。

下図を供覧して4染色の見え方を示す。KB染色とホルツァー染色は多くの場合(変性、その他の組織破壊を伴う病変)、染色態度はネガ(陰性)・ポジ(陽性)の関係になる。

4染色のルーペ像

HE染色、ボディアン染色のルーペ像を観察することはない。組織が破壊されて欠損していると薄く染まるだけであり、検鏡しないと病変の性状はわからない。一方、KB染色(LFB染色)では様々な髄鞘破壊性病変(脱髄、変性、形成不全、その他多数)が白っぽく見える(LFB色素で髄鞘が染色されない)。ホルツアー染色は、瘢痕現象であるグリオーシス(後述)を紫色に染めるので、比較的古い病変の場所を見つけることができる。ただし、結節性硬化症の皮質結節では、形成異常の病理表現型としてグリオーシスを形成する(変性ではない)。

KB染色の見え方(ルーペ像)

一方、ホルツァー染色は比較的古い病変に形成されている瘢痕化を染めるので、陳旧性病変の存在を検出する時に有用である。

ホルツァー染色の見え方(ルーペ像)