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1. びまん性星細胞系および乏突起膠細胞系腫瘍
Diffuse astrocytic and oligodendroglial tumors

総説
びまん性星細胞腫
肥胖細胞性星細胞腫, IDH変異
退形成性星細胞腫
膠芽腫
巨細胞膠芽腫
膠肉腫
類上皮膠芽腫
びまん性正中膠腫, H3 K27M変異
乏突起膠腫
退形成性乏突起膠腫
乏突起星細胞腫
退形成性乏突起星細胞腫膠腫
WHO grade IV(WHO2016におけるgrade)

びまん性正中膠腫, H3 K27M変異
Diffuse midline glioma, H3 K27M-mutant

脳幹部、視床、脊髄など中枢神経の正中線上に発生する膠腫でヒストンH3遺伝子のK27M変異を有することが定義とされる。WHO grade IV。

【組織所見】

本疾患は形態によって悪性度の判別はできない。びまん性星細胞腫程度の弱い異型から膠芽腫まで幅広い組織型が出現する。いずれもWHO grade IVである。

【免疫組織化学/分子情報】

ヒストンH3遺伝子 H3F3A、または頻度が低いが関連遺伝子であるHIST1H3B遺伝子のK27M変異を呈する。H3 K27M変異はIDH変異と相互排他的である。p53変異は約半数の症例に存在する。vimentin陽性の封入体が見られる。約半数でBRAF V600Eの変異がみられ、特異抗体による免疫染色も有用である。WHO grade IV。

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