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1. びまん性星細胞系および乏突起膠細胞系腫瘍
Diffuse astrocytic and oligodendroglial tumors

総説
びまん性星細胞腫
肥胖細胞性星細胞腫, IDH変異
退形成性星細胞腫
膠芽腫
巨細胞膠芽腫
膠肉腫
類上皮膠芽腫
びまん性正中膠腫, H3 K27M変異
乏突起膠腫
退形成性乏突起膠腫
乏突起星細胞腫
退形成性乏突起星細胞腫膠腫
WHO grade II(WHO2016におけるgrade)

びまん性星細胞腫
Diffuse astrocytoma

※WHO2021から大きく変更された。変更点は以下の通りである。

本標本はgrade 2のAstrocytomaに相当する組織標本です。

【組織所見】

異型の弱い腫瘍性の星細胞が脳実質にびまん性に浸潤しながら増殖する低悪性度神経膠腫。細胞密度の上昇が軽度〜中等度みられるが病変の辺縁が採取された場合はごく軽度で診断が難しい場合がある。ただ見慣れてくるとパット見で「非腫瘍部と比べて細胞が多いな」と感じるようになる。増殖能は低く、核分裂像は見られないか大検体でごく少数にとどまり、KI-67の標識率は4%以下である。

【免疫組織化学/分子情報】

免疫染色:
GFAP(+), Olig2(+), p53(+), ATRX(-)
遺伝子変異:
IDH変異に加え、CDKN2A/B deletionの検索が必要となった。CDKN2A/Bの共欠損症例は予後が悪く、Astrocytoma, IHD-mutantでありながらWHO grade 4の診断となる。

p53陽性(10%以上で強陽性)

Ki-67は4%以下

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