脳神経解剖の基本

神経細胞の情報伝達

神経細胞には、他の神経細胞からの情報を受け取る樹状突起、および、情報を発信する突起である軸索があり、シナプスの間に放出される神経伝達物質が運び屋となって、情報が伝達されます。

樹状突起は数本ありますが、軸索は一本です。軸索や樹状突起には、髄鞘という膜が取り巻いており内部に流れる情報と外部を遮断する役割を担っています。

軸索の中にはいろいろな細胞骨格(ニューロフィラメント、マイクロチュブルなど)が流れていますが、その流れのことを軸索流と言い、また、その流れの方向を順行、また、逆の流れの方向を逆行と言います。軸索の末端部では、情報を受け取る側の神経細胞の樹状突起との間にシナプスが形成されており、その神経細胞に特有の神経伝達物質(ドーパミン、セロトニンなど)が放出されて、情報として伝達されます。