脳神経解剖の基本

神経細胞の軸索走行

ホルマリン固定した大脳の割面像です。前のスライドで見える割面の片方の大脳です。左側は大脳の真ん中より少し前の断面で、右側はそれより1cmくらい後ろの断面です。形がとても似ていますが、内部構造が違うのがわかると思います。神経細胞がたくさん存在している大脳皮質、および、基底核(被殻、淡蒼球、尾状核)、視床、ルイ体などを含む大脳深部核群は、やや褐色調を示し、灰白質とも言います。一方、灰白質にある神経細胞の線維成分(主に軸索)が通る大脳の内部は肉眼的に白っぽく見えるので、白質と言います。

右側はホルマリン固定した大脳の割面で、左側の青い図は、クリューバ・バレラ染色と言う、神経細胞と神経線維の成分を染める特殊な染色像です。大脳皮質にある神経細胞を3つだけ示してありますが、神経細胞の軸索走行パタンには3種類あることを説明しています。軸索が、反対側の大脳に投射する線維を交連線維、同じ側の大脳に投射する線維を連合線維、大脳から外に出てゆく線維を投射線維と言います。

繰り返しになりますが、上記で説明したことをイラストにするとこのようになります。脳梁という部分は、左右の大脳をつなぐ線維(交連線維)の通り道の代表です。また、このイラストには描いていませんが、前交連、後交連という細い通り道もあります。