黒質のドパミン作動性ニューロンが変性、脱落し、グリオーシスが形成される。神経細胞内の神経メラニンは崩壊した細胞から外部に放出され脱色素(depigmentation)を呈する。従って、肉眼的には黒質は正常の褐色調を失い、白っぽくなる。脱色素は青斑核でも生じるので青斑核でも肉眼的に褐色調が失われる。
神経細胞の脱落と伴に、細胞体の中には脳幹型のレビー小体が形成される。黒質の他、動眼神経核、青斑核、迷走神経背側核などの脳幹諸核に広汎に形成される。大脳ではマイネルト(Myernert)基底核、視床下部、扁桃核の神経細胞内にも形成されやすい。また、大脳皮質にも若干ながら皮質型レビー小体が観察される。末梢神経系では交感神経節、副交感神経節、腸管の神経叢、副腎にレビー小体は出現する。
細胞体内だけでなく、神経突起内にも形成される。細胞外に放出されたレビー小体も存在する。
レビー小体はα-シヌクレインン(synuclein)、ユビキチン(ubiquitin)に陽性である。これらの染色では、レビー小体の他、神経突起の一部も陽性となり、レビーニューライト(Lewy neurite)、あるいは、レビー関連ニューライト(Lewy-related neurite)と呼ばれる。