2019/10/08

☆ラ・カンパネラ

Tweet ThisSend to Facebook | by 新井 信隆
好き嫌いはともかく、リストの難曲ラ・カンパネラは辻井さんの演奏が一番好きです。最近、毎夜毎夜、4、5回は聴いてしまいます。とにかく、音がひとつひとつ確実に鳴っていて、綺麗で透明感があり、全体としてひとつのメロディー(骨格)が感じられる演奏は、他にないように思います。

たくさんの?自称"上手い”ピアニストはいるでしょう。でも、辻井さんは上手く弾こうと思っておらず、自分の心の中の音楽の情景を再現することに集中していることが、気持ちいいくらいに伝わってきます。(下の動画は音無です)



顕微鏡で標本を観察するときに、ひとつひとつの細胞が声を発しているような、いきいきとした染色像と、一方で、なんとなく力のない細胞のため息にしか思えないような光景があったりします。染色も音楽も同じなのかな、と思ったりします。よい染色を追求することは、ピアニストにとって、ひとつひとつの音を大切に響かせることと同じであると思います。ひとつひとつはっきりみえる細胞は、ひとつひとつのピアノの澄んだ音と同じです。

以下のURLはどなたかのyoutubeを拝借したものです。
転載に苦情があるようでしたら、即座に削除します。
でも、すばらしい演奏は共有したいな、と思います。
https://www.youtube.com/watch?v=Fk5pRfUOWVA
1:30から

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