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第17回日本難病看護学会・寺子屋

寺子屋をご覧いただきありがとうございます。
このコンテンツは2012年8月31日、9月1日に開催された第71回日本難病看護学会において、セミナーを担当させていただいたときの発表資料です。
今後、内容を増やしたり、判りやすい表現などに修正するなどして、より良い教育コンテンツにして行きたいと考えています。
そのため、匿名のアンケートにご協力いただければ幸いです。個人情報に一切触れることはありませんので、ご安心ください。

アンケート

運動の伝達

ここからは、体を動かす運動の仕組みを説明します。

字を音読する場合の道のり

本などを読んで、声に出して読むときの情報の伝達経路を説明します。眼でみた情報は後頭葉の一次視覚野というところで形などが認識されます。その情報が、矢印のように伝わり22野、44野というところで初めて意味を持った「言葉」として認識されます。それを声に出す場合は、さらに声を出すための筋肉を動かす必要があり、その役割を担当するのは4野あるいは運動野と言われる場所になります。とても長い経路によって、読んだものが初めて声というものとして発する段階になります。

ブロードマン脳地図

このように大脳の表面にはいろいろな役割がありますが、それは大脳皮質と言われる層構造における神経細胞の配列が微妙に違う部分と一致することが最近明らかになってきます。大脳皮質の神経細胞の配列構造の違いにより、大脳皮質は多くの部分に分けられ、ブロードマン脳地図と言われる分布が明らかになっています。この絵のうち、濃い青色の部分が視覚中枢、赤い部分が運動中数です。

大脳を切った図で、さらに詳しく説明します。下の図は脳を切った様子を図示しています。

大脳のまんなかあたりを切った面を示しています。左側は染色標本で、右側がホルマリン固定した脳そのものです。大脳の表面には厚さ5ミリ程度の大脳皮質があり、たくさんの神経細胞が存在しています。大脳の中のほうは神経細胞から出る線維の束が通っていて、肉眼的に白っぽく見えますので、大脳白質と言われます。

神経細胞から出ている神経線維(突起とも言います)のイメージ図です。

神経突起の末端部分にはシナプスがあり、いろいろな伝達物質が放出されて、それを別の細胞が受け取ることにより、情報が伝達されてゆきます。

下の写真は大脳皮質の染色像です(クリューバー・バレラ染色)。大脳皮質にある神経細胞は、形や大きさ、配列などの特徴によって、おおまかに第1層から第6層に分かれます。第1層は神経細胞の密度が低く、一方、第3層には比較的大きな神経細胞が多く存在しています。写真の一番下の青い部分は、大脳白質といって、神経細胞はなく、神経細胞から出てゆく線維が束になっているところです。

運動の小人(ホモンクルス)

モントリオール神経学研究所の創始者である脳外科医、ワイルダー・ペンフィールドは、患者の脳表面を刺激して、体のどこが動くのかを検証して、運動の指令を出している領域を詳しく調べました。右の絵は、大脳を楯切りにして半分の大脳を図示したものですが、大脳の“てっぺん”は脚、そこから下になるにつれて、手、顔などを担当している領域が連続していることを意味しています。あたかも、脳に“小人(ホモンクルスと言います)”がいるようなことから、“運動の小人”と言われます。

運動野 中心前回 第4野

運動の小人が横たわっている大脳部分は、運動野と言われます。また、肉眼解剖学的には、中心前回(precentral gyrus)という名称がついています。

左の運動野は、右の体を動かします。それは、左右の運動野にある神経細胞が伸ばしている神経線維が、脳幹(延髄)のレベルに達したときに、反対側に交叉することに起因します。

運動指令の通り道(錐体路)

筋萎縮性側索硬化症