松原 四郎
東京都立神経病院 脳神経内科
東京都医学総合研究所 客員研究員
「筋肉の病気」のページを訪れていただきありがとうございます。
数が多くしかもそれぞれに複雑な筋肉の病気について、患者さんやご家族、およびその周りの方々にわかりやすくご説明する目的で「一般の方のため」のページを書きました。
筋肉の病気に興味をお持ちの学生さんや医療関係者の皆様にお読みいただければと思い、「医療者向け」のページを書きました。その後半の筋病理のページは四つの章に分けて基本的なことから比較的新しい知見も含めて記述しました。筋病理は病理学のなかでもやや特殊な分野ですが、関心を持ってくださった方のためにできるだけわかりやすく述べたつもりです。すこしでもお役に立てば幸甚です。
「専門家向け」のページについて、バーチャル・スライドを加えることができました。これは、東京都医学総合研究所で神経病理のバーチャル・スライドを中心とするライブラリーを構築してこられた新井信隆先生よりかねてから筋病理も参加してはとおすすめいただき、先生始め研究室の皆様のおかげさまをもって実現したものです。このページを是非ご興味のある皆様にご利用いただきたいと存じますが、その際に簡単な登録手続きをお願いいたします。
静止画像とバーチャル・スライドで提示した標本は東京都立神経病院の筋生検からの出典が大部分ですが、他の都立病院や慶應義塾大学病院をはじめ他施設からのご依頼で検査させていただいた症例も含まれています。いずれも生検に先立ち、患者さまから研究目的等の標本の使用についてご同意をいただいておりますが、病名以外の臨床情報はつけずに提示させて頂きました。
最後に、ご協力頂いた患者さまとご家族、診療に従事された都立神経病院および各施設の先生方、標本の作製をして頂いた検査科の方々に心より御礼申し上げます。
小森隆司、宮本和人、菅谷慶三、磯崎英治、熊田聡子、平石美奈、鈴木陽子(敬称略)
植木信子(ウェブコーディング) 八木朋子(スライドデータ作成)
小島利香(アクセス解析) 関絵里香(サーバメンテナンス) 新井信隆(マネジメント)
全身の筋肉をあわせると、筋肉は人体で一番大きな臓器です。人は筋肉を使って移動し、呼吸し、飲食します。筋肉の働きは脳から末梢神経にいたる神経系に制御されていますが、私たちの生活の大切な部分を筋肉が支えています。
筋肉には骨格筋と平滑筋と心筋がありますが、このサイトでは主に骨格筋の病気について、症状や種類について解説します。
本文中では、骨格筋のことを“筋”とよぶことにします。
筋の病気には、
このサイトは、医師や臨床検査技師などの医療従事者、あるいは、医学部生において、筋肉の病気を初めて勉強する人のために編集したテキストです。初めて勉強する、とは言え、筋肉についての基本的な知識が求められます。その上で、様々な筋肉病変を理解することを目指すので、必ずしも平易な内容ではありませんが、図などを参照しながら、繰り返し勉強してもらいたいと思います。
内容は、前半の導入部分として、筋肉に病気がありそうな方に対する診察や検査について、および、骨格筋の病理検査について、総論的な事柄を学習するテキストが最初に提示されています。後半は、筋そのものが障害される疾患(ミオパチー)を、遺伝性ミオパチーと非遺伝性ミオパチーにわけて、多岐に渡る筋肉の病気を網羅的に解説します。
医療関係者向けの教材にバーチャルスライドが加味されたデジタルパソロジー教材です。実際に診断するドクター、標本を作成するテクニシャン、診断レポートを受け取るドクターに向けた教材です。
閲覧希望の方は、登録フォームから申請を行ってください。後日、登録メイル宛にログインアカウントを送ります。無償です。
登録フォーム