facebookの記事と同じです。
これまで生きてきた中での最大の公衆衛生上の困難に直面して(私見):
私は感染症の専門家でもなんでもないですが、まじめな話、それぞれの人たちの
立場や生活の実態は違うのかも知れないけれど、無関心から行動、継続へと行動
変容のレベルをあげてゆかなければいけないと痛感しています。
行動変容は感染症だけでなく生活習慣病などのついても一般的に使われることば
ですが、今ほど、危機的な状況から脱出するために、行動変容=外に出ない・
動かない、ということが求められている時はないと思っています。
東北大の押谷教授の報告書を改めてよむと、上記の感を強くします。
最近、毎日、読み返しています。
https://www.jsph.jp/covid/files/gainen_0402.pdf
ラボのスタッフには、先週半ばから完全テレワークにしてもらいました。
えっ明日からいきなり?というような唐突感があったことは否めませんが、
でも、あくまでも私見ですが、総理大臣の緊急事態宣言の「力のない言葉」
を長々聞いたとき、決断するのは自分しかない、と思いました。
研究をストップするわけには行かない。研究者は真面目で正直者で熱い人が多いので、
多くの人はそう思って、研究競争から脱落するわけには行かないと思う
のは当然と思います。ましてや、ウイルス対策のための研究を任されているひと
はなおさらです。ぜひとも頑張って欲しいと思っています。
でも、よくよく考えて見直すと、研究の目的や成果をどのように社会に役立てて
ゆくか、ということは、それぞれ意味合いと実行が違っていると思います。
『社会の健康の増進と福祉の向上のため』に研究をしている、という命題をかかげて、
自分たちの研究行為を、ある意味『高み』に置くのであれば、率先して
「外にでない・動かない」という啓蒙活動にコミットすることも極めて重要で
あって、それこそが、今おかれた私たちのやるべきことではないかと、強く思い
ます。あくまでも、今の研究がこの感染症の撲滅に直結している研究は除いて、
ということですが。
一方、社会の仕組みを支えているいろいろな企業が困難に直面していることは
承知しています。これからどれだけ続くかわからない社会不安に対しては、
いますぐ実用化にならない「研究」はある意味、無力にみえるかも知れませんが、
我々の研究活動の行先は、社会生活の厚みの充実に繋がることですので、
これからも頑張ってゆきたいと思っています。
新井信隆