2019/10/07

☆組織標本作成メソッド

Tweet ThisSend to Facebook | by 新井 信隆
少し前の記事でも紹介しましたが、神経系組織の各種染色の良し悪しについて、品質管理をするための基準や、そのための客観的な事実関係の積み重ねは重要と思っています。陽性所見であれば、それはそれで説得力はあるかも知れませんが、もしかすると、それは偽陽性かも知れません。さらに、もっと重要であるのは、真の陰性なのか、偽陰性なのか、ということについては、偽陽性よりはもっと判断が難しいと思います。

最近、法医学教室の先生からのコンサルテーションや、警察や検察からの検索依頼も多く舞い込んでおり、それらのすべてが「犯罪疑or not」に結びつくわけではないものの、生じた事象の病理学的な背景を客観的に評価するには、どうしても、前述したことについての課題に対して、ある一定程度の回答(基準)がないといけないと思っています。特に軸索損傷の有無、解剖された日時から遡った発症時期、強弱、外傷起点などなど、組織所見から特定するのはかなり困難であり、それをガイドする客観的な基準が必要になってきます。

そのためには、染色の均てん化は重要です。ラボの関さんが中心になって、染色に関していろいろ発信しているのは、そのようなことが背景にあるからでもあります。日々のブログでの発信も含めて、ぜひ、フォロアップしていただければと願っています。

https://pathologycenter.jp/method/



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