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本気で中枢神経の疾患病理を学ぶ
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タウオパチー/アルツハイマー病

シヌクレイノパチー/パーキンソン病

神経皮膚症候群/結節性硬化症

循環障害/脳梗塞(基底核・島回)

非ウイルス性感染症など/結核性髄膜炎

結節性硬化症

神経皮膚症候群の一つで、主に顔面に形成される血管線維腫(angiofibroma)、白斑、精神発達遅滞、てんかんを3徴候とする。加えて、腎臓や心臓の腫瘍(血管筋脂肪腫、嚢胞、心横紋筋腫など)、多彩な皮膚病変などを伴う。遺伝子座は染色体9q34 と16p13.3にあり、それぞれTSC1、TSC2と命名されている。どちらも癌抑制遺伝子(tumor suppressor gene)であり、どちらかの変異で発症する。TSC1の遺伝子産物はハマルチン(hamartin)、TSC2の遺伝子産物はチュベリン(tuberin)であり、常染色体優性遺伝形式をとる。大脳の病変は、脳室周囲に生じる脳室上衣下巨細胞性神経膠腫(subependymal giant cell astrocytoma)と大脳皮質に形成される皮質結節(cortical tuber)の二つがある。 皮質結節は、大きいもので拇指頭大程度であり、一般的に多発性である。小さいものは、画像検査では描出されないことも予想される。また、検査上、皮質結節の存在のみで、それ以外の臓器病変を伴わない症例もあり、TSの不全型(forme fruste)、isolated cortical tuberと呼ばれることもある。皮質結節の病理学的な特徴は、著明なグリオーシスの形成と皮質・白質における多種多様な異型細胞の出現である。

  • やや白っぽく太くなった脳回が皮質結節である。
  • 皮質結節の割面では、皮質と白質の境界が不明瞭になっていることが多い。
  • 脳室壁に石灰化を伴う腫瘍(巨細胞性神経膠腫)が形成されるのが特徴の一つである。
  • 皮質結節の割面では、皮質と白質の境界が不明瞭になっていることが多い。(KB染色)
  • 皮質結節から中心部にグリオーシスが帯状に形成される(ホルツァー染色)
  • 皮質結節は深部白質にグリオーシスがのびる傾向がある(ホルツァー染色)
  • 皮質結節の大脳皮質表面には刷毛で履いたような線維性グリオーシス(シャスラングリオーシス)を認めるのが特徴的である。(HE染色)