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本気で中枢神経の疾患病理を学ぶ
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タウオパチー/アルツハイマー病

シヌクレイノパチー/パーキンソン病

神経皮膚症候群/結節性硬化症

循環障害/脳梗塞(基底核・島回)

非ウイルス性感染症など/結核性髄膜炎

ウイルス性感染症など/サイトメガロウイルス脳炎

その他の代謝異常・中毒など/ラフォラ病

頭部外傷/脳挫傷

ウイルス性感染症など/サイトメガロウイルス脳炎

サイトメガロウイルス(cytomegalovirus)による脳炎で、これには2つの種類がある。まず、本来的なサイトメガロウイルス感染は子宮内で胎児に感染する先天性のサイトメガロウイルス感染症であり、致死的になるか、あるいは死に至らずとも胎児脳は小頭症になる。真性小頭症というのとは違い、脳内には感染の陳旧病変として石灰化が生じる。大脳皮質では脳形成時、特に神経細胞遊走時の障害の結果である多小脳回を認める。

一方、成人期においけるサイトメガロウイルス感染は全く先天性のものとは異なる。悪性腫瘍、慢性炎症、エイズを始めとする消耗性疾患に伴って発生することが多く、いわゆる日和見感染(opportunistic infection)としてサイトメガロウイルス感染である。この場合、サイトメガロウイルスは神経細胞、アストロサイト、上衣細胞の核に感染し、核小体より大きなサイズの特徴的な核内封入体を形成する。肉眼的には脳室壁がやや軟化しベラークが付着したようになっている。巨細胞性封入体病cytomegalic inclusion body disease)とも言われる。

  • 大きく濃染する封入体を認める(HE染色)