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神経病理各論:神経感染症

細菌性

化膿性髄膜炎:purulent meningitis

結核性髄膜炎:tuberculous meningitis

結核菌による髄膜炎で通常の化膿性髄膜炎とは多少病変の部位や性質が異なる。主たる病変の首座は脳幹部などに近い脳底部である。結核菌による炎症では肉芽腫性の病変を作る傾向があり、結核結節(tuberculoma)と言われる。内部はチーズのような様相を呈し乾酪壊死といわれ、その周辺には類上皮細胞の浸潤が見られる。チールニールゼン(Ziel-Neelsen)染色のような抗酸菌染色で結核菌が証明されれば確定診断がつく。

結核性髄膜炎の場合は、血管内皮の炎症性変化により肥厚し循環障害を起こしやすい傾向がある。脳底部を冒しやすいことから、脳室系の流れを塞ぎ、水頭症を引き起こし重篤な後遺症となる場合がある。

脳膿瘍:brain abscess

病原体が脳の実質に入りこみ膿瘍を形成する場合がある。脳膿瘍を作りやすい病原体はブドウ球菌、連鎖球菌などがある。

病理学的には化膿性炎症のそれと同じであるが、脳実質内に形成されるので周囲にはアストロサイトの増生などを伴い、慢性期にはグリオーシスが周囲に形成されることがある。また、線維芽細胞の増生も起きてくると全体として固い膜となり膿瘍壁を形成する。