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脳神経リモートパソロジー実習

概要:

平成25年3月8日(金)、横浜市大医学部分子病理学(青木一郎教授)の特別実習として、学生ひとつずつにPCが用意されている視聴覚室において、医学科5年生を対象に、おそらく日本初となる、バーチャルスライドを利用した“神経病理リモートパソロジー実習(遠隔病理実習)”を行いました。その内容、学際的な意義、今後のリモートパソロジー実習の展望などについて、ご紹介したいと思います。

バーチャルスライドとは:

バーチャルスライド機器は、平成18年頃から本邦の病院、大学に導入されてきた機器です。ガラス標本を高精度・大容量のデジタルデータに変換(スキャン)する画期的なシステムで、普通の顕微鏡デジカメの1,000倍程度のファイルサイズであるため、PCモニター上で拡大しても、実際に顕微鏡を観察している像と同様な画質でみることができます。このような高精度・大容量データをサーバに搭載し、外部アクセスが可能な仕組み(データベース)を構築し、運用することが可能な時代になってきました。

東京都医学研・脳神経病理データベースとは:

東京都の監理団体である公益財団法人東京都医学総合研究所が作成している脳神経病理のデジタルデータベース(http://pathologycenter.jp/)です。40年余の研究活動の成果物である、約2,000例の脳神経病理標本をデジタル化したもので、本邦最大のものになります(おそらく世界中でも同様と思います)。これらを活用して、教育の質の向上を目指しているところです。

リモートパソロジー実習(遠隔病理実習)とは:

今回行いました実習は、学内のサーバにアクセスするのではなく、医学研が作成している「東京都医学研・脳神経病理データベース(世田谷区)」に、遠隔(横浜市金沢区)からアクセスするものです。このデータベースには、他施設では用意することができないような精緻な教育的デジタル画像が豊富ですので、オンデマンドなコンテンツ集を容易に作成することができます。このような病理実習スタイルは、おそらく本邦初の試みと思われます。

今回の実習の中味:

まず、学生一人一人にログインアカウントを発行し、視聴覚室のPCからデータベース(世田谷区)へのアクセスを可能としました。データベースには、今回の実習専用のコンテンツ集を作成しました。そのコンテンツ集には、代表的な12疾患の主要病変のバーチャルスライドデータ、教科書コンテンツ、小テスト、レポート作成、アンケートを盛り込んであります。

実際の実習ですが、学生がデジタル画像を供覧しながら、観察した画像をレポート作成スペースに貼付けて、各人各様のレポートを作成したのち、ウェブ上で提出し、また、それをこちら側がウェブ上で評価することができます。小テスト(5者択一問題を10題)も、自己自動採点が可能です。管理者側がこれらすべてを集計して評価することも容易にできます。

実習後、1週間ほどアカウントを有効にしていますので、自宅などでも随時、復習することが可能となっています。

学際的意義:

情報通信技術(Information and Communication Technology; ICT)を活用した教育の充実は、今後益々一層の広がりをみせてくることは間違いありません。このICTというインフラの充実に加えて、このようなデジタルデータベースを運用することにより、次世代の病理教育の画期的な仕組みが可能になると思われます。今後、全国の医学部に普及するように働きかけを開始するところです。